【債務の特定】
債務承認弁済契約において、着服横領に基づく損害賠償債務を対象とするときは、次のような形で債務を特定します。
(1)会社の金員を1回限りで着服横領したことに基づき従業員が使用者へ損害賠償債務を負うことになったものの、個別の着服横領時期が明らかな場合
⇒従業員が金員を着服横領した旨、損害賠償債務の総額及び着服横領時期を要素として特定することになります。
(2)会社の金員を複数回にわたり着服横領したことに基づき従業員が使用者へ損害賠償債務を負うことになったものの、個別の着服横領時期が不明な場合
⇒従業員が金員を着服横領した旨、損害賠償債務の総額、着服横領が行われた期間及び着服横領回数を要素として特定することになります。